六淫弁証について学ぶ

東洋医学では病気の原因を3つに分けます。
それが「外邪」「内因」「不内外因」です。

「内因」とは体の内側から発生する病気の原因のことで
主に「喜・怒・思・憂・悲・恐・驚」という過度な感情<七情>が原因となるものを指します。

これらの感情が長期間続くと五臓六腑や気血のバランスを崩し、様々な症状を
引き起こすと考えられています。

不内外因とは飲食の不摂生(食べ過ぎ、偏食など)や過労・運動不足、性生活の不摂生、外傷(怪我、打撲など)などが含まれ、日常生活の乱れによって生じる病の原因とされます。

そして外因の原因となるのが「外邪」です。
「外邪」とは、自然界の気候の変化が体に悪影響を及ぼすもの。

これを「六淫(りくいん)」と呼び、「風・寒・暑・湿・燥・火」の6種類があります。

【六淫弁証】「六淫」とは、風・寒・暑・湿・燥・火という、自然界の気候が
体に悪く働いたときに起こる病気の原因のことを指します。

それぞれの気候の性質が強くなりすぎたり、
体が弱っていたりすると、体のバランスが崩れて不調になります。六淫弁証では、どの気候の影響を受けたかを見極めて治療法を選びます。

◆風淫証候(ふういんしょうこう)
【説明】春に多く見られ、風のように素早く、体の上の方や表面に影響を与えます。
ほかの邪気(寒・熱など)と一緒に現れることもあります。
【主な症状】悪寒や発熱、頭痛、鼻水(透明)、喉のかゆみ、めまい、筋肉のけいれん

◆寒淫証候(かんいんしょうこう)
【説明】冬に多く、冷えによって気や血の流れが悪くなり、体がこわばったり痛んだりします。薄着や冷たいものの摂りすぎにも注意が必要です。
【主な症状】強い寒気、体の痛み、頭痛、無汗、透明な鼻水、手足やお腹の冷え、下痢

◆暑淫証候(しょいんしょうこう)
【説明】夏の強い暑さによって起こり、高温多湿の環境で体内に熱がこもり、体液が失われやすくなります。
【主な症状】高熱、顔の赤み、のどの渇き(冷たい水を好む)、多汗や全く汗が出ない、だるさ、イライラ、小便が黄色く少ない。重症の場合は意識がぼんやりすることあり

◆湿淫証候(しついんしょうこう)
【説明】梅雨時など湿気が多い時期に起こりやすく、体の中に余分な水分がたまりやすくなります。胃腸の働きも落ちやすくなります。
【主な症状】体が重くだるい、頭が重い、むくみ、尿が出にくい、お腹の張り、食欲不振、水っぽい下痢、湿疹など。

◆燥淫証候(そういんしょうこう)
【説明】秋の乾燥した空気が原因で、体の潤いが失われやすくなります。特に肺や皮膚に影響を与えます。
【主な症状】口や鼻、のど、皮膚の乾燥、乾いた咳、痰が少ない、便秘、髪や肌のかさつきなど。

◆火淫証候(かいんしょうこう)
【説明】暑さが長引いて熱が体にこもったり、強いストレスなどで体内に“火”が生じたときに起こります。炎症や出血を伴うこともあります。
【主な症状】高熱、顔の赤み、目の充血、のどの痛み、口の渇き、イライラ、血尿・血便・鼻血、皮膚の腫れや化膿など。

この時期は「燥邪」が増えます。
みなさん気をつけましょう!


動画コンテンツはこちらから→

10月25日【枇杷の葉健康法オンライン講座】参加者募集開始

毎年恒例の
日本最古の民間療法「ビワの葉健康法」の講座を
今年は全国の方を対象に「オンライン」で開催します

配信は10月25日(土)から一ヶ月間公開します。

今回も最新のビワの薬効についてエビテンスを解説し
ビワの葉療法の家庭での活用方法をレクチャーします

参加費用2500円(視聴はタブレット、PC、スマホなどが必要)

参加者プレゼント:テキスト、ビワエキス、ビワの葉茶

ぜひお友達やご家族にもご紹介ください。

ご参加お待ちしております

イベント参加申込フォーム→

ビワの葉健康療法HP→

 

2024年ー25年枇杷の健康エビテンス

枇杷の健康成分は世界中で研究されています

今月はビワの健康エビテンスを紹介します

2024年の主な論文・レビュー・研究

1. Metabolic Effects of Loquat Juice(2024年)

内容:高脂肪・高果糖食を与えた高脂血症マウスに
Mkarkeb系ビワのジュースを投与した実験。

7 mL/kgの投与により、総コレステロール(TC)
・中性脂肪(TG)・LDL‑C・Atherogenic Index等が
有意に減少し、HDL‑Cが増加。スタチンのような
薬剤と同等の効果が確認された。([MDPI][1], [PMC][2])

 2. Nutritional Composition and Effect of Loquat Fruit …(2024年9月)

掲載誌:Prev Nutr Food Sci(2024年9月30日)
内容:Navela系ビワ果実の栄養成分を分析し、
高脂肪・高スクロース食を与えたマウスの
脂質代謝および肝脂肪症に対する効果を検証。
詳細なメタボ系効果が注目される研究。([e-sciencecentral.org][3])

 3. Comprehensive review of bioactive compounds in loquat …(2024年)

掲載誌:Medicinal Plant Research
内容:ビワに含まれるフェノール類、テルペン類、ケンフェロール
ウルソール酸、オレアノール酸、クエルセチン等のバイオアクティブ成分が、抗酸化・抗炎症・抗糖尿病・抗腫瘍・抗菌作用を示す旨を総括的にレビュー。([hortherbpublisher.com][4])

 4. Loquat and its phytochemical potential …(2024年)

掲載誌:eFood
内容:ビワの種子・葉・果皮・花など全体にわたる成分
(フェノール類、カロテノイド、トリテルペン酸、有機酸など)が持つ
抗炎症・抗がん・血糖抑制・抗変異原性・肝保護などの幅広い薬理作用を
レビュー。さらに、廃棄部位の活用可能性にも触れている。([ifiscollections.org][5])

 2025年の注目研究

 1. Key Bioactive Constituents in Loquat …(2025年1月)

掲載誌:Biological Evidence
内容:フェノール類、テルペノイド、ポリサッカライド、トリテルペノイド(ウルソール酸、マスリン酸など)などが、抗炎症・抗糖尿病・抗酸化
・抗腫瘍・肝保護作用を示すことを報告。
NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)および皮膚疾患への応用が
期待されると結論づけている。([bioscipublisher.com][6])

2. Research Status of Bioactive Compounds in Loquat(2025年7月)

掲載:BIO Web of Conferences(ICFSB 2025)
内容:ビワ中のフラボノイド、ポリフェノール、トリテルペノイドの抽出
・精製・分析および乾燥技術に関する研究をレビュー。抗咳・去痰・抗菌
・抗腫瘍・抗酸化・抗炎症作用が言及されており、食品・医薬・化粧品分野での応用基盤としての整理がなされている。([BIO Web of Conferences][7])

 3. Optimizing processing methods for maximum bioactive retention …(2025年)

掲載誌:Frontiers in Nutrition
内容:ビワの花のフリーズドライと熱乾燥を比較。フリーズドライが
フラボノイドなど生理活性物質を効率よく保持し、抗酸化能が高いことを
確認。ハイブリッド処理法がコスト・効率のバランスに有効と提案。([Frontiers][8])

[1]: https://www.mdpi.com/2218-1989/14/11/592?utm_source=chatgpt.com “Metabolic Effects of Loquat Juice (Eriobotrya japonica Lindl Mkarkeb Variety) on Lipid Homeostasis, Liver Steatosis, and Oxidative Stress in Hyperlipidemic Mice Fed a High-Fat–High-Fructose Diet”
[2]: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11596324/?utm_source=chatgpt.com “Metabolic Effects of Loquat Juice (Eriobotrya japonica Lindl Mkarkeb Variety) on Lipid Homeostasis, Liver Steatosis, and Oxidative Stress in Hyperlipidemic Mice Fed a High-Fat–High-Fructose Diet – PMC”
[3]: https://www.e-sciencecentral.org/articles/SC000052919?utm_source=chatgpt.com “ScienceCentral”
[4]: https://hortherbpublisher.com/index.php/mpr/article/html/3956/?utm_source=chatgpt.com “Comprehensive Review of Bioactive Compounds in Loquat and Their Pharmacological Mechanisms | Zhao | Medicinal Plant Research”
[5]: https://ifiscollections.org/ifiscollections/article/2517386/Loquat-and-its-phytochemical-potential-A-promising?utm_source=chatgpt.com “Loquat and its phytochemical potential: A promising application in food technology. | IFIS Food and Health Sciences Database | IFIS Publishing”
[6]: https://bioscipublisher.com/index.php/be/article/view/3976?utm_source=chatgpt.com “Key Bioactive Constituents in Loquat and Their Potential Applications in Modern Medicine | Xu | Biological Evidence”
[7]: https://www.bio-conferences.org/articles/bioconf/abs/2025/33/bioconf_icfsb2025_01016/bioconf_icfsb2025_01016.html?utm_source=chatgpt.com “Research Status of Bioactive Compounds in Loquat | BIO Web of Conferences”
[8]: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2025.1637247/full?utm_source=chatgpt.com “Frontiers | Optimizing processing methods for maximum bioactive retention: comparative metabolomic analysis of dried loquat (Eriobotrya japonica) flowers and their powdered extracts”

 

夏にも積極的に温灸(湿熱)をしよう!

夏にも温灸をした方がいい理由

〜冷房・冷たい飲食・自律神経の乱れに温灸ケア〜

夏といえば、「暑いから温灸は必要ない」と思っていませんか?
実はそれ、大きな誤解です。

温灸は「冬の冷え対策」と思われがちですが
実は夏こそ温灸を取り入れることで、体のバランスを
整え、体調不良を予防することができるのです。

今回はその理由をわかりやすく解説します。

なぜ夏でも「冷え」が起こるのか?

夏は気温が高く、外は暑い日が続きます。
しかし、私たちの体は冷えています。
その理由は主にこの3つです。

1. 冷房による冷え
職場や電車、ショッピングモールなど、
冷房の効いた空間に長時間いることで、
手足やお腹が冷えやすくなります。

2. 冷たい飲み物・食べ物の摂りすぎ
アイス、冷たいジュース、そうめん、
冷やし中華…。夏はつい冷たいものを
摂りすぎて、内臓が冷えがちに。

3. 汗をかいた後の放熱
汗をかいて風に当たると、
一気に体温が奪われます。
これも体を冷やす一因です。

 夏の不調は「冷え+自律神経の乱れ」

冷えによって内臓や血流が低下すると、
以下のような夏特有の不調が現れます。

* 疲れやすい・だるい
* 食欲不振・胃腸の不調
* むくみ・頭痛・肩こり
* 不眠・イライラ・自律神経失調
* 生理不順・月経痛が悪化

これらの症状に心当たりがある方は、
夏でも「体が冷えている」サインかもしれません。

 温灸は“内臓と自律神経”に効くセルフケア

温灸とは、もぐさの温熱でツボや
経絡に刺激を与える東洋医学の養生法。

特に夏の温灸は、冷えた内臓をじんわり温め
滞った血流や気の巡りを整える効果があります。

また、温灸にはリラックス作用もあるため、
交感神経優位になった状態(ストレス・緊張)を
副交感神経優位に戻すことができます。

つまり、夏の「冷え+自律神経の乱れ」対策に
ぴったりなのです。

 夏におすすめの温灸ポイント(ツボ)

以下のようなツボを中心に、
温灸をすると夏バテ予防に役立ちます。

関元(かんげん):
おへそから指3本下。内臓と冷えに。

足三里(あしさんり):
膝下の外側。胃腸の働きを高める。

三陰交(さんいんこう):
内くるぶしの上、女性の体調管理に。

中脘(ちゅうかん):
みぞおちとおへその中間点。胃の不調に。

温灸のやり方

・短い時間での置灸(1秒×3回)
ビワのエキスを湿らせたウェットシートを
使い、透灸(5〜10秒間)行う

・5分ほどの時間(余裕があれば朝夜)

※熱すぎないよう、心地よい温度で行ってください。

夏こそ“温めるケア”を

夏の温灸は、「温めることで体を守る」
東洋医学の知恵です。

冷房や冷たい食事で冷えた体を
やさしく温め、自律神経を整えることで、
夏の不調を未然に防ぐことができます。

「夏だから冷やす」ではなく、
「夏だからこそ温める」という発想を、
今年から取り入れてみませんか?

温灸が初めての方には、
市販の「台座付きのお灸」や「電子温灸器」が
おすすめです。においや煙が少なく、
手軽におうちケアができます。

お気軽に取り入れて、夏を元気に乗り切りましょう!

 

【夏に増える脾胃湿熱】のトラブルと温灸ケア

梅雨から夏にかけて、
日本は高温多湿の季節を迎えます。

この「湿気」は中医学でいうところの
「湿邪(しつじゃ)」のひとつ。

特にこの時期は冷たい飲食や冷房による
冷えで胃腸(脾胃)の機能が弱まりやすく、
体内に余分な「湿」と「熱」が
溜まりやすくなります。

これが、いわゆる「脾胃湿熱(ひいしつねつ)」です。

脾胃湿熱が体に溜まると、
胃もたれ、食欲不振、口の苦み、口臭、
軟便や下痢、さらには体が重だるい、
吹き出物が増えるなど、

さまざまな不調が現れます。

冷たいビールやアイス、冷やし中華など
夏の美味しさも、この湿熱体質には
実は大敵。

過度に摂り続けると湿熱がさらに
悪化してしまいます。

そんな時におすすめなのが、
体内の余分な湿熱を散らし、
脾胃を助ける「温灸ケア」です。

特に夏場は外気も暑いため、熱感が強すぎる
灸は避け、穏やかな温かさでケアする
のがポイント。

温灸器や電子温灸器など、
熱さを調節できる道具がおすすめです。

夏の脾胃湿熱対策として
おすすめのツボは、次の3つです:

 

中脘(ちゅうかん):
みぞおちとへその中間にあり、
胃腸の調子を整えます。
胃もたれや食欲不振に。

足三里(あしさんり):
膝のお皿の下、指4本分
下がったところのやや外側。
胃腸強化と疲労回復に。

陰陵泉(いんりょうせん):
膝の内側、脛骨の際を
たどって指が止まるくぼみ。
体内の湿を排出する働きがあります。

当て方の目安は、
”湿熱”がおすすめ
ウェットティッシュに
ビワエキスを湿らせて

1箇所につき10秒分程度
中脘ー足三里(左右)を交互に
行いましょう。(1分ほど)

また陰陵泉は陰経のツボなので
置灸がおすすめ

また上級コースまで受講
されている方なら理解していますが
ツボを触ってみて、熱を帯びていたら
放射灸をしましょう

心地よい温かさを感じる程度に留め、
汗をかきすぎないよう涼しい
環境で行うこと。

毎日でなくても、胃腸の重だるさや
不調を感じたときのケアとして
取り入れてみてください。

夏を快適に過ごすために、
脾胃湿熱ケアをぜひ習慣に
してみましょう!

東洋医学基礎セミナー配信

エキスパート、マスターコース終了した方達から東洋医学の概念を学びたいというご要望が多かったので

 6月から【東洋医学概論の基本講座】を毎月公開します

是非学びたい方は こちらの有料サロンから登録してください

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6月末から配信になります。 宜しくお願いします。

動灸温熱療法の”響き”モード

動灸温熱器は
「響き」モードが存在します

「高音」モードです

設定温度から20%上昇させ
「熱」を放射させます

温熱療法で円心に熱が広がり
「響き」を使用することで
熱が「奥」(縦深)に伝わります

「響きモード」を使用することで
・熱で感知する受容器の反応が
活性化します(ポリモダール受容器)
・血管の拡張が促進され
血流が良くなります
・細胞内の代謝が活性化
エネルギーの産出量が変化します
・筋細胞に存在するマイオカインに
スイッチが入り 免疫が活性化します

症状や不調のコンディションによって
使い分けます

(ー)スイッチをONに入れる

例を挙げると
背骨の督脈に温灸を行う際に

1度目は「LOW」モードで「置灸」(知熱灸)
1秒ごとに【脊柱】(督脈)、
【1行線】、【2行線】(膀胱経)
へのセラピーを行います

2度目は「LOW」モードで「透灸」
10秒間 そのエリアに施灸します

3度目は「Hi」モードで「響き」で
全てのエリアに行います

脊柱にはATP(活動エネルギー)の産出をする
細胞が存在します。

そこを熱で刺激することで
人間が健康を保持するための恒常性維持機能が
働きます

”響き”モードは
「風邪や感染症」対策セラピー
「手足の血行障害」対策セラピー
「がん予防」のためのセラピーでも
使用します

”響き”モードは動灸温熱療法の醍醐味です
上級セラピーではこうした応用テクニックを
教えています

ぜひ興味のある方は
上のクラスも受講してください

気圧の変動による不調対策

春は気圧が乱高下するので
めまいや耳鳴り、頭痛や高血圧の不調が起こり
相談も増えます

先日も突然 後頭部がツルように痛くなり
その後 頭がジンジンと痛みます

念の為 脳神経外科で検査を受けたところ
緊張型の頭痛と言われ
「マッサージに行くように」勧められました

近所のマッサージに行き施術を受けました
その日はスッキリしましたが、また2〜3日すると

同様の症状が発生します

色々とネットで調べ
「大後頭神経痛」では?

それについて書いてあるブログなどを探り
私のオフィスに辿り着きました

大後頭神経痛とは、後頭部の知覚を
支配する大後頭神経が刺激されることで
起こる頭痛です。

後頭部や側頭部、耳の後ろなどに突然の鋭い痛み
が発生し、数秒から数分程度で繰り返し
起こることが特徴です。

【原因】
首や肩の筋肉がこわばるような姿勢を長時間続ける
首をひねったり、急に動かしたりする
咳やくしゃみをする
不適切な枕や寝違えをする
肩こりをする
ストレスを抱える
気圧の変化(雨の前日)

本人は気圧の変化によるものだと認識しており
確かに肩こりや首のコリはそれほどありません

首筋にあるツボ
この場合は天柱、風池などを使って
温灸をします

特にこの部分の当て方として
ポイントは 後頭骨の骨の際を
上に押すように熱を加えると

神経の走行に沿って血流が流れるの感覚を
味わう事ができます

3分ほど集中的にツボを刺激することで
頭がスッキリ

その後も一切症状が発生することは
ありませんでした。

 

脾の大絡「大包」の使い方

教員として30年勤務を
続けてきた男性が

メンタルの調子を悪くして
半年間休職を余儀なくされました

「食欲不振」「中途覚醒」
「咳喘息」「手足のむくみ」が
出現しています

内科・心療内科・循環器を掛け持ち
しており

私の治療室に相談に来た時には
8種類の薬を処方されていました

体重も8キロ減少
運動する気にもなれず
筋力が低下していき

最近は 体に力を入れると
震えるような状態です

問診で生活習慣を聞き出し
東洋医学診断
・舌 ・脈 ・お腹
・首 ・手足の要穴を押す・・・

反応を聞き出します

「氣」「血」も低下
舌には歯形がつき(気虚の病態)

脈は「沈んで・細く・弱い拍動」

お腹の検査では左側に圧痛が出現します

全体的な臓腑の働きが弱っているのは
もちろんですが

気血の生成に関わる「脾」の働きが低下

脾の「気血生成」を促す「補氣や養血」
のツボを選んで、温灸をします

足の太陰脾経に点在するツボに「置灸」を
行います

次に経絡の走行に沿って「動灸」を行います

さらに腹証で募穴に内臓の機能低下を
表す陥凹を見つけたので

全ての「生理物質」を循環し
臓腑の働きを高めるツボを選択します

「大包」は万能ツボです

大包は「脾の大絡」とも呼ばれ
全身に巡る気血を統括し、臓腑四肢、
つまり全身にくまなく滋養をする
働きがある経穴。

それぞれの臓腑の反応点である
募穴にも繋がっています

施術後 力を込めてもらっても
筋肉の震えはなくなり
心身もスッキリしました

背術を受けたその日から
朝までぐっすり眠れるようになり

やがて通院(週に1〜2回)してくれ
薬が1種類づつ辞めれるようになり

最終的に断薬まで漕ぎ着ける事が
できました。

本人も大変喜んでおります


脾が所属する「土」は
他の五行との関係は「脾は土」にあたります

薬や生活習慣を変えても
そもそも氣・血の量をはるかに失うと
かなり戻すのは大変です

そもそも我々の「氣」は先天の精
後天の精に別れ

先天の精に関しては「両親から」
受け継がれ「腎氣」として使われます

反対に後天の精は
飲食物から作り上げるもので
この働きが弱いと

気血の量・質ともに病気になります

そのため五行の相関図の中でも
「脾」は中心に据えられ
飲食の精微から体内に蓄えられるので

セラピーで脾の大絡を刺激して
各臓腑に「生理物質」を循環させます

相談に来た男性も
施術後には手足のむくみは解消され

体がポカポカと温かい
体調がスッキリして
気持ちも明るくなります

脾が所属する「土」の五志は
「思」です

メンタルが落ちた人も
脾「土」のバックアップは必要です

施術を週に2回受けてもらい
2ヶ月が経過した頃には

メンタルヘルスは解消され
薬も断薬し、仕事に復帰されました

気血が落ちている人に
大包は必要な治療穴です

 

風邪やインフルエンザに負けない!ビワの葉動灸温熱健康法

新しい年を迎えました
今年も皆さん健康にご自愛ください

年末から風邪やインフルエンザ
コロナに罹る方が増えています

手洗いやうがいはもちろん
体を温める事は免疫力を高めるために
とても重要なメソッドになります

今年は予防が大事な一年になると
思います

一人ひとりが健康予防意識に
芽生え 自然治癒力を高めましょう

人間の免疫力は体の内側から働き
外邪の侵襲に対して速やかに対応します

そのため外邪と戦う力が弱いと
病邪に犯され 風邪やコロナにも
なりやすくなります

残念ながら薬や注射を打っても
そもそも自らの体に備わる免疫力が
弱いと 病気には勝てません

免疫病は感染症だけでなく
ガン、膠原病、アレルギー、肝炎など
多岐に渡ります


免疫を高めるためには
食事の改善 温熱 運動 睡眠など
日常の習慣を見直す事から
始めましょう

最近注目のスーパーフード
免疫力を高め 病気を戦う力を
引き出してくれる食べ物をいいます

ニンニクや生姜などは広く
知られていますが

ビワも改めて注目を浴びています

ビワの葉健康法は、古くから
日本や東洋医学で注目されてきた
自然療法の一つです。

ビワの葉には、抗炎症作用や
解毒作用があるとされる有効成分が
豊富に含まれています。

その代表的な成分はポリフェノールで
これには体内の細胞を活性化させる
効果が期待されています。

ポリフェノールは、植物に含まれる
天然成分で、抗酸化作用を
持つことで知られています。

この成分は単独でも健康に
寄与しますが、複数のポリフェノールが
組み合わさることで、相乗効果が発揮され
免疫力強化に優れた働きをすること
が明らかになっています。

ビワに含まれるポリフェノール

1. クロロゲン酸
– 抗酸化作用が強く
体内の活性酸素を除去します。

– 血糖値の調整や脂肪蓄積の
抑制に寄与するとされています。

2. ケルセチン
– 抗炎症作用があり、アレルギー症状
の緩和に効果が期待されています。

– 血管の柔軟性を保ち、心血管疾患の
予防に役立ちます。

3. カテキン
– 抗菌作用があり、口腔内の菌の増殖
を抑える効果があります。

– 脂肪燃焼を促進し、
体重管理をサポートします。

4. フラボノイド類
– 免疫力を強化し、細胞の老化を
遅らせる働きがあります。

– 抗酸化作用で体内の炎症を抑えます。

5. タンニン
– 収れん作用があり、腸内環境を
整える効果があります。
– 下痢の改善や胃腸の健康を
サポートします。

その他の成分

アミグダリン
– 体の代謝を活性化し、
デトックス効果が期待されています。

ビタミン類(ビタミンA、Cなど)
– 皮膚や粘膜の健康を保ち、
免疫力を向上させます。

ミネラル(カルシウム、カリウムなど)
– 骨や筋肉の健康をサポートします。

ビワの葉のこれらの成分が複合的に
作用することで、
抗酸化作用
抗炎症作用
免疫強化
血糖値調整など

多くの健康効果が
期待されています。


そのビワをエキスとして
使用して、皮膚から直接浸透させる事で
さらに免疫活性効果が期待できる

セラピーが
ビワの葉動灸温熱療法です

皮膚への適度な刺激が自律神経を整え、
免疫力の向上やホルモンバランスの
調整にも寄与する可能性があります。

具体的に説明すると

動灸温熱セラピーを受けると
皮膚表面の血管が収縮と拡張を
繰り返し、血流が促進されます。

これにより、体温調節が
スムーズになり、免疫機能が
向上する可能性があります。

また、動灸温熱セラピーは
自律神経にも影響を与えます。

セラピーを受けている間は
交感神経が活発になり、

その後は副交感神経が
優位になることが確認されています。

この自律神経のバランス調整が、
リラックス効果や
免疫機能の向上につながるとされています。

ぜひ感染症が広がる季節に
自宅でのセルフケアとして
ビワの葉動灸温熱療法をお試しください