最近流行の肺炎を予防する動灸温熱療法

肺炎が流行の兆しを見せています

肺炎は風邪やインフルエンザと同様に感染症の一つで
肺に炎症が起こる病気です。

一般には、細菌やウイルスの感染による急性のものを差し
重症化して命に関わることもあります。

症状は、38℃以上の発熱や強いせきが3~4日以上続き
軽減しません。 黄色や緑色のうみのような痰も出ます

また高齢者では
食べ物や飲み物が誤って気道に入ったり、
胃の内容物が逆流したりして起こる場合もあります。

東洋医学では「肺」の証から発生することが多いです

肺の機能には
「気」が上下する「宣発」「粛降」があります

外邪が侵入し痰湿が停滞する事により
「宣発粛降」機能減退、「通調水道」機能が失調します

病証には
風寒犯肺、風熱犯肺、痰熱壅肺、痰湿阻肺
があります

肺の機能を整えるためには
皮膚の表層を動灸で刺激することで

皮毛を元気にすることができます

手足の陰陽を交互に放射することで
肺に籠った熱を取り除き

肺炎の症状を和らげることができます

子供から大人まで予防を目的に
ぜひご活用ください

子宮筋腫の重痛が解放した女性

前回こちらで紹介したリンパ浮腫の体験と

同じく

鼠蹊部の動灸と合わせて

下肢内側を施術した事で痛みから解放された

体験談をご紹介します

札幌在住の40代女性

数年前に子宮筋腫が見つかり

定期的に病院で診てもらいました

私の治療室を訪れた時には

股関節の痛みと脚のシビレを相談にきました

詳しく検査をする前に

問診時に子宮筋腫の話が出たので

ピーんときました

鼠蹊部には血管裂孔と神経が通る鼠径管が

存在します。

さらには下肢の筋肉が伸びる筋裂孔もあるので

とても大事な部分です

股関節の痛みと感じていた症状も

じつは下半身に続く神経の圧迫が原因で

その神経圧迫には筋腫の肥大も関係あります

前回紹介した衝門穴を中心に

鼠蹊部の動灸 治療穴の円振灸(上級講座テクニック)を使い

骨盤内腔臓器への血流を促進させます

鼠蹊部には 胆経絡。脾経絡。胃経絡。

肝経絡。任脈が集まる場所で

ここを動灸で刺激する事で

それぞれの経絡に関連した反応が起こる

部分です。

例えば胃、脾経絡が流中する

鎖骨下では

圧痛が消えたり 肩の高さが揃う反応が

起こります

また婦人科疾患に対するセラピーには

内腿を走る流中を使います

最近のトレンドは

箕門穴で

ここを旋捻灸で刺激

その後 内腿を膝から恥骨に向けて動灸

ここを刺激する事で骨盤内腔臓器の血流を

促進させ 神経の促通にも繋がります

相談に来た女性も20分ほどの施術後

痛みが和らぎ 喜んでお帰り頂きました

箕門穴は 婦人科だけでなく

膀胱の不調にも使えます

ぜひお試しください。

TRPVのノーベル賞獲得で注目される温熱治療効果

昨年末 ノーベル医学生理学症賞を受賞した
「温度と触覚の受容体発見」の研究

米国 カリフォルニア大学
デービッド・ジュリアス教授
米国スクリプス研究所
アダム・パタプーティアン教授が発表

私たちが動灸温熱セラピーを行う上でも
とても重要な機序となるべき研究成果です

人間の皮膚細胞には
温度や熱を感受して開き
その結果 神経細胞の信号を
伝えるタンパク質(受容体)が

あることがわかりました。

つまり温熱を使い
動灸療法で皮膚をさする事で

「TRPV1」(温度で活性化する受容体)

が活性化して 神経の反応が良くなり
痛みや慢性的な疾患に対する
人体の修復機能に良い効果が得られる
という機序になります。


実施に
灸療法や温熱刺激によって
以下の科学的変化がわかっています

・サイトカインを放出する
(白血球が放出する免疫系の伝達物資)
・好中球の浸潤
・好中球の遊走性の増加
・マクロファージの貪食能活性化
・ポリモーダル受容器が活性し鎮痛作用が働く

などがわかっています。

こうした研究成果が
今後さらなる温熱療法の体への効果を
証明していくものと考えます。


近年 感染症対策が言われています。
ウィルスに負けないためにも
自己の自然免疫を高めて

病気に負けない体を作る事が大事です。

毎日 動灸温熱セラピーをする事で
免疫力、皮膚バリアーを高めて
健康を維持しましょう!

[contact-form][contact-field label=”名前” type=”name” required=”true” /][contact-field label=”メール” type=”email” required=”true” /][contact-field label=”サイト” type=”url” /][contact-field label=”メッセージ” type=”textarea” /][/contact-form]

パニック障害のコンディションが良好になる

10月31日(日)に
今年も「ビワの葉健康法」講座を
オンラインで開講しました

ここ2年間対面での講座ができず
とても残念ですが

セラピスト養成講座も初級、中級とも
オンラインでの開催が可能になり
全国から30名以上が受講されました

その中で
埼玉県在住のFさんの体験談を掲載します

20代前半から極度の緊張から
たびたびパニック障害に陥る事がありました

心療内科にも定期的に通い
症状と上手に付き合いながら
自分の体をコントロールしています

昨年の秋
「ビワの葉温熱動灸療法に興味がある」
という連絡があり

早速初級講座を受講することになりました。

初級講座では主にセルフケアのやり方を
学んでもらいます。その方法を毎日実践し
体調の変化を実感していました。

その3ヶ月後に
すぐに中級コースの勉強がしたい
と連絡がきました。

その際に
ご自身の病気についてお話ししてくれました

講座内で行うセラピーの手技にも
そうしたメンタルを整える方法を
お伝えして 引き続き自分自身でも
実践してもらうことになりました

その方法は
井穴
を使用するセラピーです

井穴とは指先、足の爪先に
それぞれ爪の横にあるツボで

気の溢れ出る部分になります

また足裏には代表的な井穴
湧泉もあります

パニック障害を起こす病態では
胸が苦しい、呼吸が吐けない
といった問題が生じます

そうした方には親指の先にある
ツボ 少商が有効です。

通常の温熱動灸療法をしたのち
爪揉みの要領で、ツボを刺激します
刺激になれたら、自宅にある爪楊枝
などで、軽く刺激することで

体の気が整い、特に呼吸トラブルには
良い兆候をしめします。

Fさんは言われた通りに
ツボを刺激

その結果 今年一度も
心療内科には行っていない!

とてもよい回復ぶりをみせています

今回のオンライン講座にも参加してくれ
皆さんの前で体験談を話してくれました。

最近はメンタルトラブルも増えています

来年以降は中級、上級コースでも
メンタルについてのセラピーも
教えていきたいと思います。

[contact-form][contact-field label=”名前” type=”name” required=”true” /][contact-field label=”メール” type=”email” required=”true” /][contact-field label=”サイト” type=”url” /][contact-field label=”メッセージ” type=”textarea” /][/contact-form]

低温やけどの対処法

ビワの葉動灸温熱療法を行っている方から
火傷についてご質問がありました。

セルフケアでも 相手にセラピーを施す場合でも
十分に気をつけたいのが火傷です。

火傷

火傷は医学専門用語では「熱傷」と呼ばれるケガで、
高温の気体・液体・固体に触れることで、皮 膚や粘膜が
損傷を受けることを指します。

症状のレベルは損傷を受けた範囲や深さによって異なり
軽いものであれば、少しのひりひりとした痛み はあるものの、
治療を受けなくても数日で治癒。基本的には痕が残ることもありません。

しかし 重度のものになると、皮膚の移植手術が必要になったり、臓器障害などの二次被害を防ぐための 全身管理が必要になったりすることもあります。

I度熱傷  表皮が損傷を受けた場合)
多くの方が一度は経験したことがあるであろう、軽度の火傷。紅斑や浮腫が
でき、患部にひりひ りとした痛みを感じますが、いずれも数日で改善します。
跡になることもありません。

浅達性II度熱傷 (表皮~真皮の一部が損傷を受けた場合)
I度に比べてはっきりと紅斑や浮腫が見られ、損傷を受けてから24時間以内に、紅色の水疱ができ ます。この水疱が破れてびらん面を呈する(ただれる)ことも。痛みを伴うのも特徴です。完治に は2~3週間かかりますが、跡が残ることはありません。

深達性II度熱傷(表皮~真皮深層まで損傷を受けた場合)
真皮の深くまで損傷を受けると、浅達性II度熱傷のときとは違い、白濁色の水疱ができます。ま た、知覚が鈍くなるため、痛みを感じることもほとんどありません。完治までには3~4週間かか りますが、水疱が破れて潰瘍化したり、さらに悪化してIII度熱傷に移行したりすることもありま す。また、完治後も瘢痕が残ります。


III度熱傷(皮膚全層、およびそれより深くまで損傷を受けた場合)
III度熱傷になると、患部表面が壊死した組織に覆われ、皮膚は白色または黄褐色、黒色になりま す。知覚はまったく機能しなくなり、痛みを感じることはありません。患部周辺の表皮増殖を待て ば自然治癒も見込めますが、多くの場合は植皮手術が必要に。完治後もひどい瘢痕が残ります。

低温やけど

医学専門用語では「低温熱傷」と呼ばれる火傷の一種。高温の気体・液体・固体に触れた場合は 短時間で火傷(熱傷)となりますが、それよりも温度の低い刺激(40~55°C)が長時間にわたっ て皮膚に与えられると、低温熱傷になるのです。
具体的な原因としては、湯たんぽやカイロなどを 長時間同じ箇所に当て続けることなどが挙げられます。患者の年齢として特に多いのは、皮膚が薄 い小さな子どもや高齢者です。また、末梢神経の知覚障害がある糖尿病患者にも多く見られます


動灸温熱療法では
やり方を守っていただければ、火傷の心配はありません

しかし中には「あまりの気持ちよさ」についつい患部に
長時間当てすぎる・・・・

また高齢者や糖尿病罹患者で皮膚の感覚が鈍いため
熱さに鈍感な方などが ついついやりすぎてしまうために
火傷症状が起こるリスクがあります


Ⅱ度の火傷まで行く場合はよっぽどですが
まずは患部の冷却をしましょう!

アイシング(氷嚢などを使用する)
20分ほどで患部の感覚がなくなり
熱を冷やすことができます。

また注意事項としては必ず患部に軟膏などを塗らないで
包帯や絆創膏を貼り 患部を保護してください。

また皮膚症状がひどい場合は専門機関(皮膚科)に
受診することもおすすめです。

これまで こうした問い合わせはありませんでしたが
もしまれにこのような事があった場合は
以上の対応をとると共に、相手に誠心誠意対応するように
しましょう!

動灸温熱器は【L】で50度前後 【H】で60度前後の温熱が放射されます
注意して取り扱いしましょう!

何となく胃が重い!胃の六灸

食欲不振や胃もたれ 水毒症状には 

9月に入り季節が変わりました。

今年の夏は全国的に暑く 身体も消耗しました

ビワの葉温熱動灸療法が有効です

胃の気を補うツボに刺激を加える事で 
胃の働きが活発になります。

背部兪穴に当たる膈兪、肝兪、脾兪温灸します

施灸そばから胃がグルグルと動き始める方もいます。 

また脾兪の下には胃の背部兪穴にあたる 胃兪もあります。 

そちらも合わせて使います

さらに症状に合わせて 腹部の中脘           
【腑の八会穴】  交感神経節への刺激

 

体性-自律神経反射を利用して 足の足三里を使います。
腹痛にも使えるツボです。

また胃の気を高めたい時には 脛の外側を
動灸をすると 胃の力が高まり 症状の予防につながります

是非お試しください


札幌ビワ葉動灸温熱療法 温めては逆効果の症状

暑い夏が来ました。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?

感染症対策は出来ていますか?
こんな時代だからこそ
自然治癒力を高める

セルフケアをしっかり行いましょう


鹿児島で整骨院を開業する
H先生からご質問がありました

「動灸をするとかえって悪くなる症状はありますか?」

いい質問です。

なんでもかんでも温めればいい!
というものではありません。

特に梅雨時や湿度が高い季節などは注意しましょう!

温める事が禁忌なケース

・炎症反応が起こっている疾患
・急性期の怪我や捻挫(ぎっくり腰も含む)
・火傷や日焼け後
・脱水症状時
・重度の浮腫がある時
・皮膚の荒れが強い。かゆみが強い時

などが挙げられます


こうした時には温める事で
かえって体の熱を強くさせるので
痛みの増強。体の倦怠感。好転反応が強く出ます

また知られていませんが
東洋医学には

虚熱と実熱があります。

虚熱は体の陰液(津液や血液など)が不足する事で
起こる熱所見で、熱が末端で起こります
・五身煩熱(顔、手足)・寝汗 ・頬部紅熱

反対に実熱は
感染症や免疫反応により体の深部から熱が出る症状を
いいます。

虚熱が起きている状態は 
体を潤している陰液が不足している状態です
陰液には血、津液、精などが含まれます。


こうした体内の大切な生理物質が不足している時に
温熱をガンガン加えると 陰液がさらに消耗され
体調がどんどん悪くなります。

痩せ方で虚弱体質。 髪や肌にハリ艶がない人。
微熱がある人
運動をせず ほとんどジッとして過ごしている人
などは要注意です


またの体質がある人は
気を全身に巡らせる働きがあります

その作用が 外因(ストレスや環境など)によって
肝鬱気滞 肝の気が上に昇り 怒りやほてり。
めまいなどが起こっている状態 疏泄太過(そせつたいか)
になると同時に陰虚が進みます

こうした病証の時に
過剰に温めてしまうのも要注意です

施術後 のぼせやめまいなどを起こす場合があります

夏は湿気が体に溜まりやすい季節です

湿は浮かせて取り除くのが一番有効です
あまり時間をかけずに 特殊手法を使って
お腹の浮腫 むくみを除湿させましょう

今年から中級コースで指導している
オリジナル手技法
「押圧旋撚法」です

ぜひお試しください

札幌西区70代女性 交通事故後の体質改善

4月29日オンラインの動灸講座初級編開催します
今年最初の講座です すでに5名の方が申込いただいております。

札幌市西区在住の70代女性

2年前に交通事故に遭い
それ以来 体のあちこちに痛みやシビレが
起きるようになりました

骨盤骨折が起こるくらいの重度のダメージだったようです。

最近は排尿障害や便秘にも悩まされています

2021年の2月に初めて来院されました

不調の原因を探り、その部分を重点的に温灸します

特に排便や排尿に関連する

仙骨部分(骨盤神経が走行)に置灸から透灸を行います

その後 仙骨三角に合わせて動灸を動かします

この部分には八髎穴。膀胱兪などが集中するエリアです

また仙骨横には 陰部神経刺激穴があるので

そこを温灸すると、排尿を我慢する働きが高まります

仰向けで 臍から下の下焦エリア

関元や中極に置灸(弱モードで2〜3秒 うつ伏せよりも時間は短い)

施術後 膀胱や腸が刺激されるので

尿意や便意を催す時もありますが

施術当日から 夜中トイレに起きる回数が減ります

また仙骨部を温める事で

脊柱両脇の張り感や 体の伸展、屈曲の動きが

大幅に改善されます

事故後 腰を捻ったり、後ろに倒す事が

できなかったのが、スイスイできるようになり

とても喜んでくれました

あれから2ヶ月

事故後よりも体調が良く 毎日マスクを装着しての

1時間も散歩ができるようになりました

病院では症状固定と言われていたのに

自然療法で ここまで健康になれるとは

夢にも思いませんでした!

(通院回数 2ヶ月間で11回)

痙攣性便秘の体験談 札幌市西区20代女性

札幌市在住の20代女性Fさん

半年前から仕事の部署が変わり
便秘を我慢しているうちに

便意をもよおすと排便につながる
自律神経の働きがわるくなり
痙攣性便秘に悩まされるようになりました

病院で薬を処方されていましたが
症状は一向に改善されませんでした

痙攣性便秘の方は
腸の運動に関わる 交感神経の働きを調整する
腹部の経穴を使用してセラピーをします


おへその横(指2〜3本ヨコ)にある
大腸の募穴 天枢を使用します

透灸を3回ほど繰り返し
最後にお腹の周りを腸の走行に沿って動灸します

2〜3回続けているとグル音が鳴り始める方がいます

また痙攣性便秘で腹痛を伴う場合は
それを収めるために

上脊髄反射を利用して
足のツボを使用します

胃経のツボ 足三里上巨虚
に透灸と動灸を繰り返します

セラピーを受けた次の日から
痙攣性の腹痛がなくなり
とても楽になったと喜んでいました

最近はストレスによって
自律神経の感受性が異常になる
痙攣性の便秘や過敏性腸症候群の方が増えています

こうした方には足やお腹のツボを使用した
動灸セラピーをお勧めします!